篠のひびき(第12回)


12回目の「篠のひびき」

ウェスタ川越では早くも三回目となりました。


チラシを作った時にはまだできていなかった曲も披露できました。

立ち会ってくださった皆様、ありがとうございました。

平日昼間の会で、限られた方にしかお聴きいただけなかったかと思いますが、

団体、学生さんで聴きに来てくださったいなほ保育園関係の皆様にも

心より感謝申し上げます。


      <プログラム>
出逢い           大野利可作曲     篠笛七笨調子
  沼田民話座公演「良寛さん」の劇中音楽として作曲。
  良寛さんが晩年、貞心尼と和歌のやりとりをする場面。(1990年)
木曽節~伊那節      長野民謡       篠笛七笨調子
  長野民謡二曲をメドレーで。伊那節は2007年から通った伊那教室とのご縁で知った曲。
篠の羽衣        大野利可作曲     篠笛六笨調子
  羽衣伝説はいろいろに伝わっているが、三保の松原に降り立った天人の羽衣を持ち去ろうとした漁夫に対し、返してと頼む天女。舞を見せてくれたなら・・という、能の「羽衣」を念頭に置きつつ。

  篠笛で演奏できるものを、との依頼に応えたもの。(2023年)
月光の人        大野利可作曲     篠笛六笨調子
  敦煌莫高窟57窟の壁画の菩薩を描いた画工(零落した国王)と亡き王妃の生涯を48連のバラードにまとめた井出聖子氏の創作「月光の人」(1990年)に、着想を得て。
  2020年にうまれた小品、初演。
三冬(みふゆ)     大野利可作曲     篠笛四笨調子
  2020年3月コロナ禍自粛中の雪の日に作曲。三冬とは陰暦10-12月(盂冬・仲冬・季冬)をさす。
          ―休憩―
いにしへを       大野利可作曲     篠笛七笨調子
  いにしへ(日本書紀、万葉集の頃)を想いつつ。

  多言語のヒッポファミリークラブの活動中に浮かんだ旋律をまとめた。
村祭メドレー                 篠笛六笨調子
  ようやく祭礼行事や学校行事も復活の今年。嬉しい気持ちを込めて。
川越舟歌追想      大野利可作曲     篠笛五笨調子
  ご当地川越は、名前の通り川を越えた先に城下町として栄えたところ。

  江戸時代、小江戸と呼ばれた川越は千住へと続く新河岸川の舟運で賑わった。

  良いこともあれば、悪いこともある、そんな庶民の日常を思い描きつつ。
           ―休憩―
江戸子守唄        日本古謡 鯉沼廣行編曲   篠笛六笨調子
  日本の代表的な子守唄。緻密でいて篠笛らしさの表れた編曲。
ささやき          大野利可作曲     篠笛七笨調子
  鳥、風、土、森、川、そして心のささやき。(2010年)
雪~月の舞         大野利可作曲     能管
  能楽囃子の四拍子の一員である能管は、独特な構造を持った日本の横笛である。

  能管独奏によるオリジナル曲。(2006年)


演奏: 篠笛独奏        大野利可
    ささやき(第二パート) 佐藤百子


スタッフが作ってくれたプログラムに、もみじの絵が添えられていて、それを見ているうちに、「もみじ」を吹きたくなってしまいました。この曲は、今や日本の曲といったら!・・の「故郷」と同じ岡野貞一作曲で、その昔(今はどうなのかしら?)川越少年少女合唱団の試験曲でもあった、思い出の曲です。アンコール曲として二人で吹きました。4日前くらいにムリなお願いしてしまった共演の佐藤百子さん、ありがとう!


2023年11月10日