大野利可CDアルバム収録曲一覧
出逢い The Encounter (横笛)大野利可
GPCD-0001 ¥3000 2004年1月発売
演奏:鯉沼廣行(篠笛・能管)望月左武郎(小鼓・締太鼓・木鉦)
木村俊介(太棹三味線・篠笛)金子しゅうめい(太鼓・鈴)
<収録曲>
1.出逢い 大野利可/作曲 篠笛(七笨調子)独奏/大野利可
2.千の風 大野利可/作曲 篠笛(六笨調子)独奏/大野利可
3.島原地方の子守唄 日本古謡 篠笛(七笨調子)独奏/大野利可
4.海 木村俊介・大野利可/作曲 篠笛六笨調子/大野利可 太棹三味線/木村俊介
5.山童(やまわらべ) 大野利可/作曲 篠笛九笨調子/大野利可 小鼓・締太鼓・木鉦/望月左武郎
6.さとの子守唄 大野利可/作曲 第一篠笛(七笨調子)/大野利可 第二篠笛(七笨調子)/木村俊介
7.”綾”能管と篠笛のために 伴谷晃二/作曲 第一篠笛(六笨調子)能管/大野利可 第二篠笛(一笨調子)能管/鯉沼廣行
8.万灯火(まとうび) 鯉沼廣行/作曲 篠笛六笨調子/大野利可 太鼓・鈴(りん)/ 金子しゅうめい
9.春のゆくへ 大野利可/作曲 篠笛六笨調子独奏/大野利可
『笛は人』
大野利可さんは、畏友鯉沼廣行氏の愛弟子で、そのご縁で十数年前より私の語りのステージに共演をお願いすることがありますが、このところの目覚しいご成長は門外漢の私にも強く感じられ、
平素のご精進のたまものと感じ入っています。 笛は人、と申しますが、お人柄にも円熟味が加わり、 新しいCDを聴かせていただくことを大変楽しみに待っているところです。 俳優 沼田曜一(1924-2006)
花の宴 HANA NO UTAGE 大野利可
GPCD-0007 ¥3000 2007年4月発売
演奏:望月左武郎(小鼓・締め太鼓・桶胴太鼓・鈴) 金子弘美(篠笛)
滝沢成実(能管) 小早川修(謡)
<収録曲> 1.雪 -Snow- 大野利可/作曲 能管独奏/大野利可
2.花の宴 -The feast of blossom-大野利可/構成 篠笛(六笨調子)能管/大野利可 能管/滝沢成実 小鼓/望月左武郎
3.ささやき -Whisper- 大野利可/作曲篠笛(七笨調子)独奏/大野利可
4.中国地方の子守唄 -Lullaby of the Chugoku District- 日本古謡 金子弘美/編曲 篠笛(七笨調子)二重奏/大野利可・金子弘美
5.宮城長持唄によせて -Marrige song of Miyagi- 大野利可/編曲 篠笛(五笨調子)独奏/大野利可
6.お江戸の獅子 -Shishi of Edo- 大野利可/構成 篠笛(三笨調子)能管/大野利可 篠笛(十笨調子)/金子弘美 桶胴・締太鼓/望月左武郎
7.ひとり -Alone- 大野利可/作曲篠笛(三笨調子)独奏/大野利可
8.鳴Mei-Birds singing and resonance- 大野利可/作曲篠笛(七笨調子)・能管/大野利可 能管/滝沢成実
9.月かぐら -Kagura in the moonlight-
Ⅰ荒城の月 瀧廉太郎/作曲 大野利可/編曲 篠笛(七笨調子)/大野利可・金子弘美 桶胴・締太鼓/望月左武郎
Ⅱ月のうさぎ 大野利可/作曲篠笛(八笨調子)/大野利可 桶胴・締太鼓・鈴/望月左武郎
Ⅲ月の舞 大野利可/作曲 能管独奏/大野利可
10.千秋楽 -The ending of the performance- 謡/小早川修 能管/大野利可
自在で深い優しさに満ちている。 -季刊誌「笛竹」編集 井出聖子-
大野さんの笛の音は乾いた大地を潤す恵みの雨、咽喉に沁み入る清らかな水だと思う。 笛の音はよく風に喩えられるが、大野さんの音楽は真直ぐに心にしみこんで静かに波紋を広げてゆく水。 自在で深い優しさに満ちている。 彼女と一緒に歩いていると、彼女がとても多くのことに心を動かされていることに気づく。 幼稚園の運動会で子供たちが懸命に走っている姿を見て涙が止まらなくなったという話を聞いたことがある。 彼女はそうした日々の感動をめったに表情や言葉に表さない。じっと心の中にしまって、静かに熟成され、浄化されてゆくのを待つ。それがあるとき笛の調べになって私たちに伝えられるのだ。このCDはそうした大野さんの“今”がとてもよく伝わってくる。 憧れと好奇心、多彩な力量が全開した魅力的な世界に、私たちの想像力が刺激される。
篠の音取り Shino-no-netori ~鯉沼廣行 作品集~ 演奏 大野利可 GPCD-0008 ¥3000 2010年10月発売
演奏:鯉沼廣行(篠笛)重草由美子(大太鼓)柿堺香(尺八)ウリアナ(中国古筝)
<収録曲>1 浄雲 Jouun 篠笛(五笨調子)大野利可
2 横笛と大太鼓のための“道樞”Dousuu 龍笛、篠笛(六笨調子)大野利可 大太鼓 重草由美子
3 能管と尺八のための“回風”Kaifu 能管 大野利可 尺八(二尺六寸)柿堺香
4 清水恋慕 Seisui-renbo 第一篠笛(六笨調子)鯉沼廣行 第二篠笛(六笨調子)大野利可
5“悲笳の曲”篠笛とギターのためにHika-no-kyoku 鯉沼廣行・辻幹雄共同作曲
篠笛(三笨調子)大野利可 中国古筝 ウリアナ
※この曲はギターパートを作曲者の辻幹雄氏の許可を得て、中国古筝用にウリアナ氏が編曲し、演奏しています。
6 篠の音取り Shino-no-netori 篠笛(六笨調子)大野利可
邦楽ジャーナルCDレヴュー
音楽の誕生を思わせる「浄雲」 大太鼓との緊張感を孕んだ「道樞」 「回風」は能管と尺八の息・風の吹き交わし。師匠鯉沼氏との篠笛二重奏「清水恋慕」 「悲笳の曲」では中国古筝との共演。そして「篠の音取り」では独り内なる声に耳を傾ける。魅力的な作品の素晴らしいプレゼンテーションだ。 田中美登里
陽春白雪ー篠笛と古箏の出会いー Pure sounds of Japanese SHINOBUE & Chinese GUZHENG
篠笛 大野利可 中国古箏 ウリアナ GPCD-0009 ¥3000 2011年1月15日発売
<収録曲>一、 さくら(古筝ソロ)--- Sakura (Cherry blossoms)“櫻花”--- 日本古謡
二、 村祭--- Festival of Japanese village“村節”--- 文部省唱歌
三、 かあさんの歌--- Memory of my dear Mother“媽媽的歌”--- 窪田聡 作曲
四、 ジャスミンの花--- Jasmine flower“茉莉花”--- 蘇州(中国)民謡
五、 花--- Flower of OKINAWA(Japan) “花心”--- 嘉納昌吉 作曲
六、 茶摘舞曲--- Tea picking dance music(China & Japan)“茶摘舞曲”--- 趙曼琴・艾南 作曲
七、 草原情歌--- Chinese Grassland Love Song“在那遥遠的地方”--- 王洛賓 作曲
八、 春の海--- The sea in spring“春天的海”--- 宮城道雄 作曲
九、 モンゴル大地組曲より--- The ground of Mongolia Suite “蒙古大地组曲”--- ザンツンノラブ 作曲 Ⅱ モンゴル大地--- Ⅱ The ground of Mongolia“蒙古大地”---
Ⅲ ガダ・メーリン回想曲--- Ⅲ Memory of Gada Meiren “嘎达梅林”---
十、とんび~浜千鳥(篠笛ソロ)--- Kite-Plove(r Japan“)鳶~海濱千鳥”--- 梁田貞~弘田竜太郎 作曲
十一、竹田の子守唄--- Lullaby of TAKEDA(Japan) “竹田守歌”--- 京都(日本)民謡
十二、荒城の月--- Moon above Japanese desolate castle “荒城之月”--- 瀧廉太郎 作曲
十三、オボーでの出会い--- Encounter at Mongolian Obo “敖包相会”--- モンゴル民謡
十四、草原の花嫁(古筝ソロ)--- Bridal of Mongolian Grassland“送亲歌”--- モンゴル民謡
all arranged by ウリアナ・大野利可
"不思議な既聴感”は快感 音楽プロデューサー 星川 京児
尺八やTAIKOのようにナショナルだからこそインター・ナショナルになった和楽器。ところが譜面的な整合性では、より世界への発信力が強いはずの篠笛、三味線、箏には、どこか越えがたい一線が在る。なぜか現在の耳には【邦楽感】が強いのだ。逆説的ながら、これらの楽器の方が、日本人の生活感覚により密着しているからかもしれない。 一つの音を発するだけで、どこか精神的な異世界へ誘ってしまう琵琶や尺八、太鼓と異なり、たった一節の運んでくる音空間が、どうしようもなく【日本】なのだ、と思う。 とまれ、この音盤から零れ出す“不思議な既聴感”は快感。 大陸の古箏という、本朝と同じDNAを持ちながら、大きくベクトルが異なってしまった絲との交わりは、耳馴染んだ旋律を、大きな時の流れのベールを掛けたように響く。 二つの楽器の生み出す余韻の重なりこそ、音の経絡を埋め尽くし、癒す。 この出逢いでこそ、聴き取れる音世界。そんな想いが精神(きもち)をよぎる。
※音楽プロデューサーの星川京児氏はH28年5月16日に63才で他界されました。慎んでお悔やみ申し上げます。
いにしへを Inishiewo 大野利可 GPCD-0010 ¥3000 2015年発売 演奏:鯉沼廣行(篠笛) 中村鶴城(薩摩琵琶) 金子弘美(篠笛)佐藤百子(篠笛)
<収録曲>01.いにしへを
02.うさぎ
03.荒城の月~月の野
04.木星~ジュピター篠笛版~
05.笛と琵琶のための”行”
06.ささやき
07.故郷
08.千の風
09.さくら
10.黒田節
11.ほたるこい
12.風聞
お気に入り 保寧寺住職 小崎無一
篠笛は同じ竹笛でも尺八とはちょっと趣が違うようである。
其の音色は素朴に尽きる。日本の音そのものである。
素朴さは雑という意味ではない。
大野利可さんは洋楽を学んだ後、笛と出会って今、この道に在る。
彼女の演奏技術は今更問うべくもないが、裏付けのある奏力で奏でる曲調は「素朴の極み」と言うべきか。
数多いる篠笛奏者にも此の形容はあてはまると思われるが、篠笛の持つ「素朴」と人間のもつ「素朴」は同じではない。人間味としての「素朴」が笛と溶け合った時、笛はたちまち魂の音色となる。
大野さんの作品や編曲には「無理がない」。そんなにムリをしなくてもと思う作曲もある中で、篠笛の原点を踏み外さないという点でまことに貴重というほかない。
培ってきた人間力に負うところが多い。
彼女の自然な呼吸の笛音には聴き苦しさがない。
これが特にお気に入りである。
篠のひびき ~祈り・ピアノと共に~ 大野利可 GPCD-0011 2017年2月18日 川越市やまぶき会館での演奏会のLive録音CD 演奏:大野利可(篠笛・能管) 伊藤ルミ(piano)
<収録曲>01.出逢い
02.浄雲
03.とんび~浜千鳥
04.川越舟歌追想
05.草原の夢
06.雪~月の舞
07.いにしへを
08.アベ・マリア (カッチーニ)
09.しの笛とピアノの為の幻想曲”月の夜”
10.通りゃんせ
共鳴 -TOMONARI- Rika Ohno Concert pieces
GPCD-0014 ¥3000 2020年11月発売 2018/2019年のコンサート音源より演奏:鯉沼廣行(篠笛)富元清英(箏) F.Novotný(Violin) 伊藤ルミ(Piano)
<収録曲曲目解説>
1 青葉の笛 田村虎蔵作曲 鯉沼廣行編曲 篠笛七笨調子
悲劇の武将、平敦盛を歌った小学唱歌を、篠笛独奏用に編曲したもの。
2 春の訪れ 宮城道雄作曲 大野利可笛手附 箏 / 篠笛(三笨調子・五笨調子)
オリジナルは箏と尺八の為の曲。春の訪れと共にやって来る鳥たちの声を篠笛で表現した。
3 雲珠櫻(うずざくら) 大野利可作曲 能管
能管独奏によるオリジナル曲。鞍馬山のイメージで作曲。雲珠(うず)は、馬具の一種で、雲珠櫻は、鞍馬山に咲く桜の総称。
4 三つのわらべ唄 鯉沼廣行編曲 篠笛七笨調子 二重奏
愛媛の羽根つき唄「ひいやふう」、宮城のお手玉唄「一人でさびし」、千葉のお手玉唄「向こうお山で」を二管の篠笛の為に編曲したもの。
5 ちんちん千鳥 近衛秀麿作曲 金子由美子編曲 篠笛七笨調子
白秋の詞が聞こえてくるようなしみじみとした味わいある近衛秀麿の曲。
6 笛の音 宮城道雄作曲 箏 / 篠笛六笨調子
生田流箏曲入門の一曲。笛吹きにとっては魅力あるタイトル。大和田健樹作歌の部分を笛で演奏している。又、前吹として、鯉沼廣行作曲「篠の音取り」の一部を借用。
7 笛吹童子幻想曲 福田蘭童作曲 鯉沼廣行編曲
北村寿夫原作「新諸国物語」は、福田蘭童の旋律と共に、ラジオ・映画で懐かしい。「笛吹童子」の旋律を基に篠笛独奏用に編曲されたもので、篠笛愛好者には殊に広く愛されている一曲。
8 鴫の声 藤井清水作曲 大野利可採譜 篠笛七笨調子
藤井清水は呉市出身の作曲家。山田耕筰に高く評価された。民謡の研究家でもあり、自然発生的に生まれたかのような民族性を基調とした独自の作風を創りあげた。
9 赤とんぼ 山田耕筰作曲 箏 / 篠笛五笨調子
秋のこの日のコンサートでの、アンコールとして演奏された一曲。赤とんぼの旋律に次いで、箏がアメージンググレースの旋律を奏でる。共によく知られた旋律である両者が相まって、最後は赤とんぼの羽音のような余韻を残して、この日のコンサートを締めくくった。
10 Grave J.Benda作曲 Violin / Piano / 篠笛五笨調子
「保寧寺の森こんさーと」でのアンコールの一曲。作曲のJ.Bendaは、この日のViolin奏者フランティシェック・ノボトニー氏のご先祖にあたられる。毎年、氏の来日の度に行われるコンサートでは定番の一曲であるが、篠笛が加わるのは初めて。
11 つれづれお伽草子 イトウユミ編曲 Violin / Piano / 篠笛五笨調子・七笨調子
埼玉県加須市の「保寧寺の森こんさーと」にて。篠笛、ヴァイオリン、ピアノ、それぞれの演奏の後、この三者(Trio)で、日本では皆様の耳に馴染みある、おとぎ話を思い浮かべる曲のメドレーを奏した。初演。
まほろば 鯉沼廣行作品集Ⅱ
GPCD-0015 ¥3000 2022年3月発売演奏:大野利可(1~8) 鯉沼廣行(8)
CD「まほろば」に寄せて
2010年に3枚目のCDとして鯉沼廣行作品集「篠の音取り」を出せたことは私にとって大きな出来事だったと記憶しています。
あれから10年、光陰矢の如し。震災やコロナ禍や、思いもかけない出来事が相次ぐ中、変わらず笛を吹き続けることができたことはこの上なく幸せなことでした。
変わるもの、変わらないもの・・生徒さん達との日々のお稽古、そしてコンサートの日々の中に鯉沼作品の数々があることは、変わらずにあり続けることのひとつであり、一人思索に耽ることのできる時間を持てるようなこれらの篠笛独奏曲の数々は、自分の中にひとつの柱として存在し、篠笛の音楽を演奏したり、産み出したりする上での指針となるものでもありました。
そんな中、しばらく前から鯉沼廣行作品集Ⅱをいつか出したいと夢見るようになりました。ここに8枚目のCDアルバム「まほろば」を発表できることは、私にとってひとつの夢の実現でもあります。
「篠笛を吹きます」という方に広く知っていただきたい篠笛独奏曲の数々、そしてタイトル曲である篠笛二重奏曲「まほろば」を、師の撮影による1枚の国東半島の風景写真と共にご紹介致します。
快くご協力くださった鯉沼廣行師に感謝を込めて。 大野利可
<収録曲>
1 遠の音
2 忍吹枝
3 津軽山唄による幻想
4 千灯路
5 江戸子守唄
6 蘭 (あららぎ)
7 さくらに寄す
8 まほろば
9 幻の笛
CDは、各3,000円です。ジャケットのトータルデザインは大屋享子さん。 収録曲の詳しい曲目解説が入っています。 ご希望の方はご面倒さまですが「CONTACT」の電話・FAX又はお問い合わせフォームより、お名前、ご連絡先、ご希望枚数をお知らせください。郵便振替用紙同封にて送付申し上げます。